モンゴルブフ大会と秋の空 ついでに羊肉
2009年10月18日 お仕事 コメント (2)
10月17日に第16回モンゴル・ブフ(モンゴル相撲)大会が開催。仕事の合間をぬって川口駅西口の公園へ行ってきました。体の大きなбөx(ブフ)たちが一同に会し、観衆の瞳はブフ達の勝負に釘付け。初めて観戦する日本人に丁寧に「獅子の舞」、「ブフの技」が紹介されていました。こうした積み重ねで日本のブフ・ファンが増えれば良いですね。
今年は1位から3位までモンゴル国のブフが独占。勝者へは尊敬の眼差しが注がれます。また1回戦負けしたブフは物足りない様子で、会場の横で観戦する一般人へブフの勝負を誘っていました。この無邪気さがモンゴル人の魅力のひとつ。会場にいる観戦者との一体感を生み出していました。
この夜は久々に会うモンゴルの皆さんと深夜まで痛飲。東京に点在するモンゴル料理店はどこもモンゴル人たちのお祭り会場と化したようです。モンゴル料理店では羊肉が食卓を飾り、なんとも豪華な秋の夜長。羊肉の美味しい季節が到来しました。
天高く馬肥ゆる秋。ユーラシア大陸の心臓部分に広がるモンゴル高原の草の上に、ごろんと横になっている真っ白な羊たちもこの時期は特にコロコロと肥えていることでしょう。「美」という漢字は「羊が大きい」と書き、「美味しい」とは「大きな羊の味」と書きますね。
さて、羊の肉質を判断するバロメーターは羊の尻尾の太り具合とのこと。遊牧民のモンゴル人は尻尾をみて羊肉を評価するのに対し、海洋国の日本人はマグロの尻尾を切り取り肉質を評価しています。それ程、生き物にとって尻尾は重要な部位なのでしょう。尻尾の無い人間たちには分かりませんが…。
羊の尻尾は焼き鳥の「ぼんじり」同様、脂身の塊です。特にモンゴルの羊の尻尾部分は日本では見られないほど大きくなるようでモンゴル羊独特の食材となるようです。この部分には羊の香りが凝縮しておりшөлтэй хоол(シュルテイホール)を作るときこの白い塊を数片入れればグッと胸に刻まれるモンゴル羊の味を演出できます。私は羊肉をモンゴル岩塩で煮立てたхаршөр(ハルシュル)が好きなのですが、この中に羊の尻尾の塊を入れ煮込めばモンゴル大自然の味、絶品です。
不思議と脂肉独特のしつこさがありません。それはモンゴルの草原に生息するхүмүүл(フムル:モンゴル高原に生えるニラ科の植物)をモンゴルの羊たちが一年を通じ食しているからでしょう。ちなみにхүмүүл(フムル)が多く生えているのはモンゴルの南に広がるゴビ砂漠とのこと。ゴビの羊肉はモンゴルでも最高と評価されているようです。
そろそろモンゴルでは丸々太った羊たちを屠る季節(мал гаргах)が到来します。収獲を向かえつつも、マイナス40℃にもなる厳しいモンゴルの冬への蓄え(өвлийн бэлтгэл)をはじめる季節がやってきました。
【写真】
上:ブフ大会の様子。内モンゴルのブフでは足を取ることは反則となるため、日本の柔道の組手に近い立ち技が鑑賞できます。
中:ルールはいたって簡単。足の裏以外の体の部位が草原についたほうが負け。日本の相撲とちがって土俵の囲みがありません。そう、草原のすべてがブフたちの戦いの場となります。
下:харшөр(ハルシュル:羊肉のスープ)。私は毎年秋になると食べたくなります。皆様もぜひお近くのモンゴル料理店でご注文し味わってください。
今年は1位から3位までモンゴル国のブフが独占。勝者へは尊敬の眼差しが注がれます。また1回戦負けしたブフは物足りない様子で、会場の横で観戦する一般人へブフの勝負を誘っていました。この無邪気さがモンゴル人の魅力のひとつ。会場にいる観戦者との一体感を生み出していました。
この夜は久々に会うモンゴルの皆さんと深夜まで痛飲。東京に点在するモンゴル料理店はどこもモンゴル人たちのお祭り会場と化したようです。モンゴル料理店では羊肉が食卓を飾り、なんとも豪華な秋の夜長。羊肉の美味しい季節が到来しました。
天高く馬肥ゆる秋。ユーラシア大陸の心臓部分に広がるモンゴル高原の草の上に、ごろんと横になっている真っ白な羊たちもこの時期は特にコロコロと肥えていることでしょう。「美」という漢字は「羊が大きい」と書き、「美味しい」とは「大きな羊の味」と書きますね。
さて、羊の肉質を判断するバロメーターは羊の尻尾の太り具合とのこと。遊牧民のモンゴル人は尻尾をみて羊肉を評価するのに対し、海洋国の日本人はマグロの尻尾を切り取り肉質を評価しています。それ程、生き物にとって尻尾は重要な部位なのでしょう。尻尾の無い人間たちには分かりませんが…。
羊の尻尾は焼き鳥の「ぼんじり」同様、脂身の塊です。特にモンゴルの羊の尻尾部分は日本では見られないほど大きくなるようでモンゴル羊独特の食材となるようです。この部分には羊の香りが凝縮しておりшөлтэй хоол(シュルテイホール)を作るときこの白い塊を数片入れればグッと胸に刻まれるモンゴル羊の味を演出できます。私は羊肉をモンゴル岩塩で煮立てたхаршөр(ハルシュル)が好きなのですが、この中に羊の尻尾の塊を入れ煮込めばモンゴル大自然の味、絶品です。
不思議と脂肉独特のしつこさがありません。それはモンゴルの草原に生息するхүмүүл(フムル:モンゴル高原に生えるニラ科の植物)をモンゴルの羊たちが一年を通じ食しているからでしょう。ちなみにхүмүүл(フムル)が多く生えているのはモンゴルの南に広がるゴビ砂漠とのこと。ゴビの羊肉はモンゴルでも最高と評価されているようです。
そろそろモンゴルでは丸々太った羊たちを屠る季節(мал гаргах)が到来します。収獲を向かえつつも、マイナス40℃にもなる厳しいモンゴルの冬への蓄え(өвлийн бэлтгэл)をはじめる季節がやってきました。
【写真】
上:ブフ大会の様子。内モンゴルのブフでは足を取ることは反則となるため、日本の柔道の組手に近い立ち技が鑑賞できます。
中:ルールはいたって簡単。足の裏以外の体の部位が草原についたほうが負け。日本の相撲とちがって土俵の囲みがありません。そう、草原のすべてがブフたちの戦いの場となります。
下:харшөр(ハルシュル:羊肉のスープ)。私は毎年秋になると食べたくなります。皆様もぜひお近くのモンゴル料理店でご注文し味わってください。
コメント
衣装とルールは内モンゴルですが、
今年は1位から3位までモンゴル国のブフが独占しました。