【文庫 中島 らも 集英社 ¥480】


旧日本軍は・・・士気高揚のためにヒロポンを兵士たちに与える。・・・・この薬の功労者は日本人で長井長義博士。1880年代、漢方の麻黄の研究中に、エフェドリンの単離に成功。つづいてメタアンフェタミン、アンフェタミンが合成された。それを各軍こぞって士気高揚のために利用したのである。その大量のヒロポンが、戦後の闇市場に流れ出し、今日のご立派な暴力団を育て上げたのだ。暴力団が大もうけするのは昭和26年に覚せい剤取締法ができて以来である。このあたりは、アメリカの禁酒法と比較してみるときっとおもしろいであろう。


この本はブック・オフで105円で購入したもの。
果たして今も本屋市場で販売しているのだろうか。ドラッグの歴史・生成過程など詳しい言及は一読すべき価値があるものだ。ほかの安っぽい本と一線を画す。
中島らもからこの本を書かせた集英社編集、担当者の力量に感謝。

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